コラム

【独占取材】第1回:大西さんの仕事って何?

◆『絶望で脚が震えた』一番大変だった出来事

素敵なお仕事に出会えて良かったとお聞きしましたが、逆にこの仕事しててキツかったことや辛かったこと、失敗談までいかなくとも、苦労したことがあれば聞かせてください!

大西
いわゆる『やらかし』とかね笑 一番辛かったことは、北海道旭川市の施設で平日にランチ営業をしていたときの1日目がすごく大変だったなー。

やっぱり初日ってなんでも大変なんですね…。

大西
それまで人の家で料理を作ったりはしていたんだけど、お店で料理を提供する場合、20人前くらい用意しないといけなくて、その20人前の米が上手に炊けなかった
練習していなかったのも悪いんだけど、20人前の米を炊く練習して出来たご飯どうすんねん問題が発生するし…。味噌汁の味も全然決まらなくて…。一度にたくさんの量を作るって全然違うんだなと実感した。火の入り方も、熱が伝わる時間も違うし、味のブレを調整することもまともにできなかった。

20人分のご飯なんて普通炊かないから難しいですよね…。

大西
しかも、本当は料理の仕込みを前日からしたいけど、お店が市の施設だから平日の9時〜17時までしか開いていない。11時くらいからオープンしていたからなんとか2時間で仕込みをしなきゃいけなくて…。本当にあの時は辛かったな…。お客様に自分の100%ではないもの出して、それでお金を取る罪悪感がすごかった…。

ランチ営業を始めた頃の料理。確かに素人っぽいかも…
今の大西さんからちょっと想像できませんが、そんなことがあったのですか。
その辛さや罪悪感はどのように乗り越えた、克服したのですか?

大西
実はお客様は俺が失敗したとはあまり思っていなかったんだと思う。
自分のベストでは無いけど、お客様からしてみれば「まあこんなもんか」と思うような味だったからなのか、誰も文句は言ってこなかった。

ちょっと心配しすぎだったのかもしれないですね。

大西
そこで俺の感覚とお客様の感覚が違うって気付いて、ちょっと気持ちが楽になったのと、定食を税込600円で出していたんだ。もし俺が客ならそこまでおいしくなくても600円だったら許せるなって思って(笑)
1日目が終わったあとに大反省。「ここはもっとこうしよう」とかいろいろ考えて、2日目からはわりとまともになったと思う。とにかく1日目が辛かった。

怒涛の1日目でしたね…笑

大西
2日目以降は、お客さんに恩返ししたいみたいな、600円をもらって800円分くらいの満足感を持って帰ってもらえるように頑張った。自己満足にはなっちゃうけど、そのうち提供できるようにはなっていたと思う。

営業約10ヶ月後の料理
確かにこれで税込み600円は安い!(写真もうまくなっている)

なるほど。そういう恩返しの気持ちを持っていて初めて良いものが提供できるのですね。

大西
そうだね。でも1日目に不甲斐ないものを出したお客さんには申し訳ない気持ちは今でもあるけれど、それを背負ってこれからまた頑張っていきたい。